持続可能なことを考える

越後妻有大地の芸術祭

いろんなメディアでよく見かける言葉があります。
“持続可能な…”
東日本大震災からの復興策であったり、社会や経済の新しい枠組みの話であったり、とにかくこの“持続可能”であることを、いろんな人がいろんな場所で考えているのです。移住希望者の僕は、地域をいかに活性化するのか、その仕組みづくりに携わる人からよくこの言葉を耳にする気がします。当然といえば当然で、どんなに素晴らしいと思えるアイディアでも、長続きしなければ意味がありません。要は構造的にムリなく、当たり前のようにずっと続いていく仕組みがいいわけです。

地域活性化のためにできることは、本当にたくさんあるみたいです。
地域資源を利用した商品の開発や古民家再生、グリーンツーリズム。地方を都市とつなげる芸術祭から、人と人とのつながりや人と場所の関係をデザインするコミュニティデザインなど、地域活性化にまつわる活動は本当にたくさんあるのです。そしてそのすべてに横たわっているのは“持続可能であるか”ということ。いや、むしろ“持続可能にしていく”と言ったほうがいいかもしれません。持続可能になるためには、大きな労力が必要だと思います。場合によってはじっくりと腰を据えて何年も実現に向けて続けていかなければいけないかも知れません。

越後妻有大地の芸術祭

僕が今年の夏に訪れて心を動かされた地域があります。
新潟県越後妻有地域。ご存知の方も多いと思います。“人間は自然に内包される”を理念に限界集落の里山を復興させるため、アートが橋渡しとなり着実に地域再生の道を歩んでいる町。そう「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2012」に行ってきたのです!

2000年の第1回から3年ごとに芸術祭が開催され、今年の夏で第5回目を迎えました。「捨てられていく里山をなんとか復興させることはできないか」との思いから、これを立ち上げたのが総合ディレクターの北川フラムさん。しかし、プロジェクトの開始当時は、そう簡単に物事は進みませんでした。当初、地元6市町村100人の議員全員の反対に遭い、数えきれないほど行った説明会でも公認されなかったそうです。しかし地道な活動を続け、結果芸術祭として定着するわけですが、その分厚い壁を打ち破ったのは、他でもありません。
“タテ社会や私有性を超えて、他者の土地にモノを作ろうとする、美術そのものが持っているひとつの可能性(北川氏談)”です。芸術祭を舞台として、アーティストの作品にいろいろな人が関わってくることによって、アーティストの作品であると同時にそこの人たちの作品になる。こうしたことが地域を元気に、そして面白くしていくのだと思います。
大地の芸術祭はいまやアートを作る以上の活動に発展しています。
棚田の里親(棚田オーナー)になって田植えから稲刈りまで参加し、オーナーになった面積と収量に応じたお米がもらえる「まつだい棚田バンク」。廃校になった小学校を修復し、美術館に蘇らせる活動。都市圏から来た人が、アート作品や地元の人と交流しながら里山の魅力を再認識していく。その結果として地域にもたらされるものは経済効果だけではないはずです。地元の人が自分たちの土地に誇りを感じ、外から来た人と共に新たな価値と文化を発信していく。これって、めちゃくちゃ刺激的じゃないですか?

越後妻有大地の芸術祭

大地の芸術祭のように地域づくりを“持続可能にしていく”ために、粘り強く努力していく。
僕も「地方移住大作戦」で、自分にできることを地道に続け、持続可能にしていきたいと思います。


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